本場、フランスで行われることもあって今年のパリオリンピック では注目を浴びている競技フェンシング。また、その会場となるグラン・パレ(Grand Palais)は、ドーム型のガラス屋根が印象的な、パリを代表する巨大な建築物。一体何のために建てられたのか?どんな歴史があるのか、現在はどう使われているのかをまとめました。
グラン・パレは大規模な展示場・美術館
建物自体が芸術品と言えるグラン・パレは1900年のパリ万国博覧会でメイン会場になった大きな展示会場です。一番印象的なドームの屋根には鉄とガラスが多用されており、当時としては珍しい最先端の建築物として誕生しました。
万博終了後は主に美術の展覧会場として使用され、またそれは今日でも続いています。
1年を通して様々なイベントや展示会を行っているため、何度訪れても魅力がある場所とも言えますね。
過去にはゴーギャン、ロートレック、などのアート展が行われた他、名物の「Le Nef」と呼ばれるガラスのドームの下のスペースではシャネルのファッションショーが行われたり、イベント会場としても名高い場所として知られています。
現在は大規模修復工事中。有名ファッションブランドも協賛金を出資
パリオリンピック に向けて、グラン・パレは2021年から3年にわたる大規模な修復工事中です。
名物のガラスのドームの下の「Le Nef」の生まれ変わった姿はオリンピック・パラリンピックの舞台として使用され、その他の部分を含めて全面再オープンは2025年の予定となっています。
今回の大規模修復工事には、シャネルが2500万ユーロ(約40億円以上)を協賛していることからも、グラン・パレの歴史上だけではなく現在における価値も伺えますね。
グラン・パレのアクセス
最寄駅はメトロ1号線および13号線の「Champs-Élysées – Clemenceau」駅、または1号線および9号線の「Franklin D. Roosevelt」駅。
グラン・パレ・エフェメール
グラン・パレが工事中の間、2021年より仮設グラン・パレとしてエッフェル塔のふもとにグラン・パレ・エフェメールがオープンしています。シャン・ド・マルス公園に仮設されたこの会場は、シャネルのファッションショー、アートの展示会、あらゆるイベント会場として使用されるだけではなく、パリオリンピックでは柔道とレスリングの試合会場として使用される予定です。
グラン・パレはパリ万博の際に建てられたアート展示用メイン会場
2021年から4年にわたる大規模な修繕工事中
パリオリンピックではフェンシング、テコンドーの試合会場としてプレオープン
仮設のグラン・パレとして誕生したグラン・パレ・エフェメールもパリオリンピックで柔道とレスリングの試合会場として使用される予定
パリオリンピック、アートのイベントから有名ブランドのファッションショーなど、あらゆる場面で欠かせないパリの顔であることは間違い無いですね。ぜひとも行ってみたいパリの名所の一つです。